2回目の来店を増やすには?店舗が初回のお客さまに3日以内にやること

先に結論
2回目の来店を増やすには、初回のお客さまが帰ってから3日のうちに「つながる・思い出してもらう・記録する」をすませておくことです。 お客さまが2回目に来ない理由は、不満よりも「忙しくて忘れる」「次に来る理由がない」「お店から連絡が来ない」ことが多いからです。
- 会計のとき:LINEの友だち追加をお願いし、「次はこのくらいの時期が目安です」と口で伝える
- 翌日:売り込みを入れない、お礼とケアのひとことをLINEで送る
- 3日目まで:その日の会話・メニュー・次の目安をメモし、あとで声をかけられる形で残す
そのうえで、自分のお店の「2回目の来店率」を一度計算しておくと、どこから手をつけるべきかがはっきりします。
会計のとき、初めてのお客さまが「すごく良かったです。また来ますね」と笑顔で帰っていった。ところが1か月たっても、2か月たっても、予約は入らない。
美容室でも、ネイルサロンでも、整体院でも、よくある光景です。そして多くの店長さんが「何か気に入らなかったのかな」と考えます。けれど、お客さまが2回目に来ない理由は、お店への不満よりも、帰ったあとにお店のことを思い出すきっかけがないことの方がずっと多いのです。
この記事では、初回のお客さまが帰ってから3日のうちに、あなたのお店がやっておきたいことを順番にまとめます。会計での声のかけ方、翌日に送るお礼のLINEの文面、2回目の来店率の測り方まで、今日から使える形で紹介します。
2回目の来店が増えないのは、なぜなのか?
2回目の来店が増えない主な理由は、「忘れる」「次に来る理由がない」「お店から連絡できない」の3つです。初回の満足度が高くても、この3つが残っていると、お客さまは忙しい毎日の中で自然に離れていきます。
「また来ます」は、その場ではお客さまの本心です。ただ、家に帰ればお店のことは仕事や家事の後ろに回ります。髪が伸びた、ネイルが浮いてきた、肩がまた重くなった。そう感じたときに、あなたのお店の名前がすぐに浮かぶかどうかが分かれ道です。
「また来ます」が予約にならない3つの理由
- 忘れる:満足していても、次に行こうと思う日までに何週間も空く。その間に記憶が薄れる
- 次に来る理由がない:初回の特典で来た人にとって、2回目にもう一度来る理由がお店の側から示されていない
- 連絡の手段がない:紙のカルテや電話番号しかなく、ちょうど良い時期に声をかけられない
3つのうち、お店がすぐに手を打てるのは「連絡の手段」です。ここが整えば、「忘れる」と「理由がない」にもLINEで手が届くようになります。
新規を集めるほど忙しくなる、という損失
2回目につながらないまま新規を増やし続けると、毎月ゼロから集客をやり直すことになります。広告や予約サイトにかけた費用も、1回きりの来店では回収しにくくなります。新規のお客さまが月20人来るお店で、2回目に来る人が5人から10人に増えれば、それだけで毎月の予約が5件増える計算です。
初回のあと3日で、お店は何をすればいいのか?
やることは3つです。会計のときに「つながる」、翌日に「思い出してもらう」、3日目までに「記録する」。どれも数分でできることですが、この順番で積み重ねると、2回目のご案内をちょうど良い時期に届けられるようになります。
- LINEの友だち追加をお願いする。「次はこのくらいの時期が目安です」と口で伝える
- お礼とケアのひとことをLINEで送る。クーポンや予約のお願いは入れない
- 会話で聞いた悩み・メニュー・次の目安をメモし、お客さまを分類しておく
- 「そろそろの時期です」と2回目のご案内を送る
会計の30秒で、友だち追加と「次の目安」を伝える
いちばん大事なのは会計のときです。ここでLINEでつながり、次の時期を一度伝えておくと、あとのご案内が「急に来た営業」ではなく「言われていたお知らせ」になります。
声のかけ方の例です。
- 美容室:「カットの形がきれいに見えるのは、だいたい◯週間くらいまでです。その頃にLINEでお知らせしますね」
- ネイル:「今回のジェルは、◯週間くらいで付け替えの時期になります。近くなったらLINEでご連絡します」
- 整体:「今日の体の状態だと、次は◯週間後くらいに一度見せてください。LINEでお知らせを送ります」
◯の中には、お店でいつも案内している期間を入れてください。ポイントは、友だち追加すると何が届くのかを先に言うことです。「LINE登録お願いします」だけだと、お客さまは宣伝が増えると感じてしまいます。
翌日のお礼は「ケアのひとこと」だけにする
翌日に送るお礼には、割引も予約のお願いも入れません。来てくれたことへの感謝と、家でできるケアのひとことだけにします。最初のメッセージで売り込まないことが、2通目以降を読んでもらうための土台になります。
3日目までに、会話のメモとお客さまの分類を残す
施術中に聞いた「来月、結婚式がある」「デスクワークで夕方に肩がつらい」といった話は、3日もたつとスタッフも忘れてしまいます。LINE公式アカウントのチャットにはタグやノートを付けられるので、メニュー・次の目安・会話のメモを残しておきましょう。お客さまの分け方は、お客さまにタグを付けて分ける機能の説明も参考になります。
業種で変わる「3日目のメモ」に残す3項目
メモは長く書く必要はありません。次のご案内で使うことだけを、3つに絞って残します。
- 美容室:今回のメニュー(カット・カラーなど)/仕上がりで気にしていたこと/次の予定(「来月、式に出る」など)
- ネイル・まつげ:今回のデザインや本数/付け替えの目安の日/好みの色や長さ
- 整体・鍼灸:来院のきっかけ(肩・腰など)/施術者が伝えた次の目安/通いやすい曜日と時間帯
チャットのノートに書いておけば、次にLINEを送るとき、そのお客さまとのトーク画面を開くだけで思い出せます。紙のカルテのお店も、まずは「次の目安の日」だけをLINEのノートに残すところから始めると続けやすくなります。
来店翌日のお礼LINEには、何を書けばいいのか?
お礼LINEに入れるのは、「来てくれたお礼」「その日のメニューにふれる一文」「家でできるケアのひとこと」の3つです。短く、その人に向けて書いた印象があれば十分です。クーポンや予約ボタンは、2通目以降にとっておきます。
カラーのあと2〜3日は、ぬるめのお湯で洗うと色が落ちにくくなります。 気になることがあれば、このトークでいつでも聞いてくださいね。
整体院なら「昨日はお疲れさまでした。今日は体が少しだるく感じる方もいます。お水を多めに飲んで、ゆっくり過ごしてください」、ネイルなら「指先を使う家事のときは、ゴム手袋を使うと長持ちしやすくなります」のように、業種に合ったケアの一文に差し替えます。
名前を入れると、一斉配信の印象が薄れる
LINE公式アカウントのステップ配信では、メッセージの中に「友だちの表示名」を入れられます。「◯◯さま、昨日はありがとうございました」と始まるだけで、全員に同じ文を送っている印象がやわらぎます。ただし表示名はお客さまがLINEで設定した名前なので、ニックネームのこともあります。気になる場合は名前を入れず、メニューにふれる一文で個別感を出しましょう。
送らない方がいいもの3つ
- 割引クーポン:初回の翌日に割引が届くと、「次も割引があるなら来よう」という来店理由になりやすい
- 長い文章:スマホの画面で3〜4行を超えると、読まれずに閉じられやすい
- スタンプだけ:気軽ですが、お店の気づかいが伝わりにくい
2回目の予約を押しつけずに勧めるには、どう伝えればいいのか?
「予約していきますか?」と決断を迫るより、「次はこの時期が目安です」と情報として伝えると、お客さまは受け取りやすくなります。予約するかどうかはお客さまに任せ、目安の時期が近づいたらLINEでお知らせする。この二段構えが、押しつけにならないやり方です。
- 「次の予約、今日取っていきますか?」
- 「今予約すると◯%オフです」
- 「早めに予約しないと埋まりますよ」
- 「次は◯週間後くらいが目安です」
- 「その頃にLINEでお知らせしますね」
- 「ご都合が決まっていれば、先に押さえることもできます」
次回予約を断られても損をしない、ひとことの残し方
「まだ予定がわからないので」と言われたら、そこで終わりにせず「では◯週間後くらいに、LINEでお知らせしますね」と返します。お客さまは断ったのではなく、今は決められないだけです。この一言があると、あとで届くご案内が自然なものになります。
2回目に来る理由は「その人の話」から作る
初回の会話で「毛先のパサつきが気になる」と聞いたなら、2回目のご案内でトリートメントのことにふれる。「朝、首が回りにくい」と聞いたなら、次の施術でそこを見ることを伝える。割引より、その人の話を覚えていることの方が、2回目に来る理由になります。3日目までにメモを残す意味はここにあります。
2回目の特典は「小さく・その人に合うもの」で損を防ぐ
2回目に特典をつけるなら、大きな割引より、次のメニューに合う小さなものが向いています。美容室なら「2回目のご来店でトリートメントを1回分」、ネイルなら「付け替えのときにオフ代をいただきません」、整体なら「2回目は体の状態の確認を少し長めに」。割引の幅を広げるほど、定価で来てくれるお客さまの印象とのずれが大きくなり、3回目以降に定価に戻ったときの離れも起きやすくなります。特典は「2回目に来ると、前回の続きがもっと良くなる」と感じてもらうための材料だと考えると、選びやすくなります。
自分のお店の2回目の来店率は、どうやって測るのか?
ある月の新規のお客さまの人数を数え、そのうち決めた期間内に2回目に来た人数で割ります。30人のうち12人が2回目に来ていれば40%です。まずこの数字を一度出してみると、打つ手の大きさが見えてきます。
計算はノートと電卓で足ります。予約台帳やカルテを見ながら、次の表の順番で数えてみてください。
| 手順 | やること | 例 |
|---|---|---|
| 1 | 3か月前の1か月間に来た新規のお客さまを数える | 6月の新規:30人 |
| 2 | そのうち、今日までに2回目の来店があった人を数える | 2回目あり:12人 |
| 3 | 2回目の人数÷新規の人数で割合を出す | 12÷30=40% |
| 4 | 2回目に来なかった人のメニュー・来店のきっかけを並べる | 初回割引の人が多い、など |
3か月前の月で数えるのは、2回目に来るまでの期間を待つためです。お店でいつも案内している来店の間隔が長い場合は、もう少し前の月で数えてください。
2回目の来店率が上がると、売上はどれだけ変わるのか
2回目の来店率が上がると、その先の3回目・4回目の来店も積み上がっていきます。1年分でどれくらいの差になるかは、新規の人数・客単価・来店の間隔を入れると計算できます。あなたのお店の数字で一度試しておくと、どこまで手間をかけるべきかの判断がしやすくなります。
3日でやることを、毎回忘れずに続けるには?
続けるコツは、会計での声かけとメモは人が、翌日のお礼は仕組みが受け持つことです。LINE公式アカウントのステップ配信を使えば、友だち追加をきっかけに、決めた日数のあとでメッセージを自動で送れます。忙しい日でも、お礼の送りもれがなくなります。
ステップ配信は、開始条件(友だち追加など)と待ち時間を決めておくと、条件に合った友だちに順番にメッセージが届く機能です。LINEヤフーのマニュアルでは、待ち時間は1〜30日の間で設定できるとされています。
最初に自動にするのは「翌日のお礼」だけでいい
最初から何通ものシナリオを組むと、文面を考えるだけで止まってしまいます。まずは友だち追加の翌日にお礼が届く1通だけを設定しましょう。慣れてきたら、目安の時期の少し前に届く「そろそろの時期です」のご案内を足していきます。流れの全体像は、2回目の来店につながらないお店向けのページとステップ配信の機能ページにまとめています。
配信した分だけ通数が増えることは覚えておく
ステップ配信で送ったメッセージも、配信の通数に数えられます。新規のお客さまが月20人で、1人に2通ずつ届くなら月40通です。無料の範囲で使っている場合は、ほかの配信とあわせて月の通数を一度計算しておくと安心です。
お礼への返信は、2回目への近道として扱う
お礼を送ると、「ありがとうございます、気に入っています」と返信が来ることがあります。この返信には、できるだけその日のうちに一言返しましょう。チャットでのやりとりがあるお客さまは、次のご案内も「知っているお店からの連絡」として読んでもらえます。逆に、返信に何日も気づかないままだと、せっかくのつながりが途切れてしまいます。営業時間中にチャットを見る時間を1日2回決めておくと、返しもれが減ります。
今日からできる、3日間のチェックリスト
- □ レジ横に、友だち追加のQRコードを置いた
- □ 「次の目安」を伝える一言を、メニューごとに決めた
- □ 翌日に送るお礼の文面を、業種に合わせて1つ作った
- □ 会話のメモを残す場所(チャットのノートなど)を決めた
- □ 3か月前の新規のお客さまで、2回目の来店率を計算した
5つのうち、今日中にできるものから始めてください。次に新規のお客さまが来た日から、3日の流れが動き出します。
よくある質問
2回目の来店率は、どうやって計算すればいいですか?
ある月に来た新規のお客さまの人数を数え、そのうち決めた期間内に2回目の来店があった人数を数えます。2回目の人数÷新規の人数が、2回目の来店率です。期間は、お店でいつも案内している来店の間隔より少し長めにしておくと、数えもれが少なくなります。
来店翌日のお礼LINEは、全員に送った方がいいですか?
初回のお客さまには送る価値があります。ただし、クーポンや次回予約のお願いは入れず、「ありがとうございました」とケアのひとことだけにしましょう。売り込みの印象がないお礼は、次のご案内を読んでもらうための土台になります。
次回予約をその場で勧めるのは、押しつけになりませんか?
「予約していきますか」と決断を迫るより、「次はこのくらいの時期が目安です」と情報として伝える方が、お客さまは受け取りやすくなります。予約するかどうかはお客さまに任せ、目安の時期が近づいたらLINEでお知らせする形にすると、断られても関係は崩れません。
初回割引で来たお客さまが、2回目に来ません。割引を大きくすべきですか?
割引を大きくするより、2回目に来る理由を用意する方が先です。初回の会話で聞いた悩みに合わせた次の提案や、2回目に使える小さな特典など、「次も行きたい」と思える材料を翌日のお礼や目安の時期のご案内で届けましょう。
忙しくて、1人ずつお礼を送る時間がありません。
LINE公式アカウントのステップ配信を使うと、友だち追加をきっかけに、決めた日数のあとでメッセージを自動で送れます。待ち時間は1〜30日で設定できます。まずは翌日のお礼だけを自動にするところから始めると、手間をかけずに続けられます。
LINEの友だち追加を、会計のときにどうお願いすればいいですか?
「次の目安の時期に、LINEでお知らせしますね」と、友だち追加するとお客さまに何が届くのかを先に伝えると、お願いしやすくなります。レジ横にQRコードを置いておき、会計を待つ間に読み取ってもらうと、スタッフの手も止まりません。
出典・参考(2026年9月26日時点)
- LINEヤフー for Business「ステップ配信」マニュアル(開始条件・待ち時間1〜30日・配信数の数え方)
- LINEヤフー for Business「【ステップ配信】『友だちの表示名』や『アカウント名』の追加が可能に」
- LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」(メッセージの通数の数え方)
記事の内容は2026年9月26日時点の情報です。最新の仕様・料金は各公式サイトでご確認ください。