休眠客の掘り起こしに使えるLINE例文|最終来店から3か月・半年・1年の文面
先に結論
休眠客の掘り起こしは、最終来店からの期間で3段階に分け、段階ごとに言葉を変えて送るのが基本です。 全員に同じクーポンを送ると、常連さんにも届いてしまい、休眠のお客さまにも「一斉の営業」として読み流されます。
- 3か月(いつもの間隔を少し過ぎた人):「そろそろの時期です」と、予約のきっかけだけを届ける
- 半年(しばらく来ていない人):「お元気ですか」と近況を聞き、お店の変化をひとつ伝える
- 1年以上(長く来ていない人):「お久しぶりの方へ」と、戻りやすい理由をそっと添える
3か月・半年・1年は、1〜2か月おきに通うお店を例にした区切りです。あなたのお店のいつもの来店の間隔に合わせて、期間を読み替えてください。
カルテの束をめくっていると、「この方、最後に来たのはいつだったかな」という名前がいくつも出てきます。嫌われたのか、引っ越したのか、ほかのお店に移ったのか。理由がわからないまま、声をかけられずに時間だけがたっていく。
休眠のお客さまへの連絡は、お店の側も少し気まずいものです。けれど、一度来てくれたお客さまは、あなたのお店の場所も雰囲気も知っている人です。まったく知らない新規のお客さまを探すより、ずっと近いところにいます。
この記事では、最終来店から3か月・半年・1年の3段階に分けて、そのまま使えるLINEの例文を紹介します。あわせて、送る前の分け方、常連さんに届かない送り方、反応がないときの考え方もまとめます。
休眠客は、最終来店からどれくらいたったお客さまのことか?
休眠の区切りは、お店のいつもの来店の間隔で決めます。目安にしやすいのは、案内している間隔の2倍ほど空いた人です。この記事の3か月・半年・1年は、1〜2か月おきに通うお店を例にした区切りなので、あなたのお店の間隔に合わせて読み替えてください。
たとえば、カットで1か月半おきに来る人が多い美容室なら、3か月空いた時点で「いつもより遅い」状態です。一方、年に数回のメンテナンスが中心のお店なら、3か月はまだ普通の間隔かもしれません。期間の数字より、「その人のいつもの間隔から、どれだけずれたか」を見るのがポイントです。
| 段階 | 最終来店からの例 | お客さまの状態 | 届けること |
|---|---|---|---|
| 少し間が空いた | 3か月 | 行くつもりはあるが、タイミングを逃している | 予約のきっかけ |
| しばらく来ていない | 半年 | ほかのお店を試したか、生活が変わった | 近況をたずねる一言と、お店の変化 |
| 長く来ていない | 1年以上 | お店のことを思い出す機会がほとんどない | 戻りやすい理由(特典など) |
休眠を「嫌われた」と決めつけると、声をかける機会を逃す
来なくなった理由の多くは、引っ越しや仕事の変化、なんとなく予約しそびれたことの積み重ねです。「不満があったのかも」と考えて連絡を控えていると、戻るきっかけを待っていたお客さまにも声が届きません。まずは覚えていることを伝えるところから始めましょう。
休眠の人数を数えると、取り戻せる売上が見える
声をかける前に、休眠のお客さまが何人いるかを一度数えてみましょう。数字にすると、どれくらい手をかける価値があるかがわかります。たとえば休眠のお客さまが80人いて、そのうち8人が戻り、それぞれ年に4回来てくれたとすると、1年で32回の来店になります。客単価が6,000円なら、19万2,000円です。
これは計算の例なので、あなたのお店の人数と客単価に置きかえてください。新しいお客さまを8人集めるための広告費や手間と比べると、休眠のお客さまに1通ずつ送る手間は、ずっと小さく済むことが多いはずです。
休眠客に送る前に、何を準備すればいいのか?
準備は3つです。最終来店日でお客さまを段階に分けること、常連さんに届かない送り方を決めること、送る通数を計算しておくこと。ここを飛ばして全員に一斉配信すると、常連さんに「いつも来ているのに」と感じさせてしまいます。
最終来店日で3つに分ける
予約台帳やカルテから、LINEでつながっているお客さまの最終来店日を確認し、3段階のどれに当たるかを決めます。LINE公式アカウントでは、チャットのお客さまにタグを付けられます。「休眠3か月」「休眠半年」「休眠1年」のようにタグを付けておくと、あとで送る相手を選びやすくなります。
常連さんに届かない送り方を選ぶ
タグを付けたお客さまからは、チャットタグのオーディエンスを作って、その人たちにだけ配信する方法があります。ただし、絞り込み配信には人数の条件があります。たとえば性別や年齢などの属性で絞り込むには、ターゲットリーチが100人以上必要です。休眠のお客さまが数人〜十数人なら、チャットで1人ずつ送る方が安心です。1人ずつなら、名前や前回のメニューにもふれられます。
送る通数を先に計算しておく
メッセージは、送った人数と回数の分だけ通数に数えられます。休眠のお客さまが150人いて、1人に2通ずつ送れば300通です。無料の範囲で使っているお店は、その月のほかの配信とあわせて、月の通数に収まるかを確かめてから送りましょう。
最終来店から3か月のお客さまには、どんなLINEを送ればいいのか?
3か月のお客さまは、まだお店のことを覚えていて、行くつもりもあります。足りないのは予約のきっかけだけです。久しぶり感を出さず、「そろそろの時期です」といつもの調子で、予約しやすい一言を届けます。
来週は平日の夕方に、まだ空きがあります。 このトークに「予約希望」と送っていただければ、空いている時間をお知らせします。
業種ごとに、書き出しの一文を差し替える
- ネイル:「前回のデザインから少し時間がたちました。爪の伸び具合はいかがですか」
- 整体・鍼灸:「前回の施術から少し間が空きましたが、その後お体の調子はいかがですか」
- 飲食店:「秋の新しいメニューが始まりました。前回来ていただいたときの◯◯も、引き続きご用意しています」
空き枠を具体的に書くと、返信のハードルが下がる
「またお待ちしています」だけでは、お客さまは何をすればいいのかわかりません。「来週の平日夕方に空きがある」「このトークに一言送ればいい」と、次の行動を具体的に書くと返信が来やすくなります。
送る日と時間は「予定を考えるとき」に合わせる
予約のきっかけを届けるなら、お客さまが自分の予定を考えている時間に届くのがちょうど良いところです。会社勤めの多いお客さまなら平日の昼休みや夜、主婦の方が多いお店なら午前中の家事が落ち着いたころ。あなたのお店の予約が入りやすい曜日と時間を予約台帳で確かめて、その少し前に届くように送ると、そのまま予約まで進んでもらいやすくなります。お店が忙しい時間に送ると返信にすぐ気づけないので、スタッフが手の空く時間に合わせることも大切です。
半年来ていないお客さまには、どう声をかければいいのか?
半年のお客さまには、予約の話より先に「お元気ですか」と近況をたずねます。そのうえで、新しいメニューや営業時間の変更など、お店の変化をひとつ伝えます。変化があると、「久しぶりに行ってみよう」と思う理由になります。
この秋から、土曜日も夜7時まで受付するようになりました。 お仕事帰りや週末にも来ていただきやすくなりましたので、 またお会いできたらうれしいです。
「変化」がないお店は、季節の話題で代える
新しいメニューや営業時間の変更がなければ、季節の話題で十分です。美容室なら「空気が乾燥してくる時期ですね」、整体なら「朝晩が冷えてきて、肩に力が入りやすい季節です」。お客さまの今の季節に合わせた一言は、一斉配信の広告とは違う印象を残します。
スタッフの名前を入れると、思い出してもらいやすい
半年もたつと、店名だけではお店の雰囲気を思い出しにくくなります。担当したスタッフの名前を一言入れると、「あの人か」と顔が浮かびやすくなります。
返信が来たら、予約より先に会話を返す
「お久しぶりです、元気です」と返信が来たら、すぐに予約の話に移らず、まずは会話を返しましょう。「お変わりなくて安心しました」「最近はお仕事お忙しいですか」と一往復するだけで、お客さまは「覚えていてくれた」と感じます。予約の案内はそのあとで十分です。半年の段階は、予約より関係を戻すことが先だと考えると、言葉を選びやすくなります。
1年以上来ていないお客さまに、特典は付けるべきか?
1年以上来ていないお客さまには、戻りやすい理由として小さな特典を添えるのはありです。ただし、常連さんより大きな割引にはしないこと。「お久しぶりの方へ」と対象をはっきり書き、理由のある特典にすると、常連さんとの不公平感も出にくくなります。
久しぶりの方には、今の爪の状態を見てから、無理のないメニューをご提案しています。 10月中にご予約の方は、オフ代をいただかずに付け替えいたします。
ご都合の良い日があれば、このトークでお気軽にどうぞ。
期限のある特典は「1か月」くらいに区切る
特典に期限がないと、「いつか行こう」のまま、また時間がたってしまいます。一方で、1週間などの短い期限は、予定の合わないお客さまを置き去りにします。翌月末までなど、予定を立てやすい長さに区切るのがちょうど良いところです。
ショップカードの有効期限を、休眠のきっかけに使う
LINE公式アカウントのショップカードは、有効期限を「最終利用日」をもとに設定できます。期限が近づいたときの通知は「LINEウォレット」のアカウントから届き、LINEヤフーのマニュアルでは、配信の通数としては数えないとされています。ショップカードを使っているお店なら、この期限の通知も、しばらく来ていないお客さまがお店を思い出すきっかけになります。
特典で戻った人に、次は通常の料金で来てもらうには
特典で戻ってきてくれたお客さまには、来店のときに「次はこのくらいの時期が目安です」と伝え、翌日にお礼を送ります。特典そのものより、戻ってきた日の体験が良かったかどうかが、次の来店を決めます。特典の話は来店の日で終わりにして、2回目からはいつものご案内に戻しましょう。
送ったあと、反応がないお客さまはどうすればいいのか?
1通送って反応がなくても、落ち込む必要はありません。休眠のお客さまへの連絡は、全員に戻ってもらうためではなく、戻るきっかけを待っている人に届けるためのものです。反応がない人には段階をひとつ進めて1通、それ以上は重ねないのがちょうど良いところです。
- 全員に同じクーポンを一斉に送る
- 反応がないからと、1週間おきに同じ内容を送る
- 「最近来ていませんね」と、来ないことを責めるように聞こえる
- 最終来店日で分けて、段階ごとに言葉を変える
- 1段階につき1通。次は数か月あける
- 「お元気ですか」と近況から入り、来ないことにはふれない
戻ってきたお客さまを、もう一度休眠させない
休眠から戻ってきたお客さまには、来店の翌日にお礼を送り、次の来店の目安を伝えます。ここで何もしないと、同じことのくり返しになります。戻ってきた日が、新しい2回目のスタートだと考えて、初めてのお客さまと同じように、次のご案内まで流れを作っておきましょう。休眠客の分け方から戻ってきた後の流れまでは、休眠客を呼び戻したいお店向けのページに、送る相手の絞り方はセグメント配信の機能ページにまとめています。
何人に送って、何人が戻ったかを記録する
送った人数と、そのうち2か月以内に予約した人数を、段階ごとにメモしておきます。3か月の段階では反応があるのに1年の段階ではない、といった違いが見えてくると、次に送る文面や特典を直す手がかりになります。
飲食店や教室は、「季節」と「イベント」で区切る
来店の間隔がお客さまによってばらばらな飲食店や、月謝で通う教室は、3か月・半年・1年の区切りが合わないこともあります。飲食店なら「去年の忘年会シーズンに来た人」「前回の季節メニューのときに来た人」、教室なら「体験だけで入会しなかった人」「休会中の人」のように、来店のきっかけになった季節やイベントで分けると、送る言葉が自然に決まります。
今日からできる、休眠客への連絡の準備
- □ LINEでつながっているお客さまの、最終来店日を確認した
- □ 自分のお店の「休眠」の区切りを、いつもの来店の間隔から決めた
- □ 3段階それぞれの例文を、お店の言葉に直した
- □ 常連さんに届かない送り方(タグ・1人ずつのチャット)を決めた
- □ 送る通数を計算し、月の通数に収まることを確かめた
休眠のお客さまが1人戻ってくると、その人の1年分の来店が売上に戻ってきます。まずは3か月の段階の数人に、今週1通ずつ送るところから始めてみてください。
よくある質問
何か月来ていなければ「休眠客」と考えればいいですか?
業種やメニューの来店の間隔によって変わります。目安にしやすいのは、お店でいつも案内している間隔の2倍ほど空いた人です。1か月半おきが多い美容室なら3か月、2〜3か月おきが多いお店なら半年、というように、自分のお店の間隔から決めてください。
休眠客へのLINEに、クーポンは付けた方がいいですか?
最初の1通目は付けない方が読んでもらいやすくなります。まずは覚えていることを伝え、反応がなかった人への2通目や、1年以上来ていない人へのご案内で、戻りやすくなる理由として特典を添えるのが自然です。
常連さんに休眠客向けのメッセージが届かないようにするには?
最終来店日でお客さまを分けて、休眠のお客さまにだけ送ります。LINE公式アカウントでは、チャットのタグで分けてオーディエンスを作り、絞り込んで配信する方法があります。人数が少ない場合は、1人ずつチャットで送れば、送る相手をはっきり分けられます。
休眠客に送ったら、ブロックされませんか?
ブロックされることはあります。ただ、ブロックはお客さまが「もう連絡はいらない」と決めた結果で、お店に通わない状態はもともと続いています。売り込みの強い文や、短い間隔での連投を避ければ、ブロックの心配は小さくできます。
反応がなかったお客さまには、何回まで送っていいですか?
同じ内容をくり返すのではなく、3段階の中で1通ずつ、長くても2通までにとどめるのがちょうど良いところです。それでも反応がない人は、季節のお知らせなど全体向けの配信で、お店の名前を見てもらう程度にしておきましょう。
紙のカルテにしか連絡先がない休眠客には、どうすればいいですか?
LINEでつながっていないお客さまには、LINEでは連絡できません。まずは今のお客さまに友だち追加をお願いし、最終来店日がLINE側に残る形を作っておくと、これから先の休眠を防げます。
出典・参考(2026年9月26日時点)
- LINEヤフー for Business「オーディエンス」マニュアル(チャットタグオーディエンスなど)
- LINEヤフー for Business「絞り込み配信について」マニュアル(ターゲットリーチの条件)
- LINEヤフー for Business「ショップカード」マニュアル(有効期限・期限の通知)
- LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」(メッセージの通数の数え方)
記事の内容は2026年9月26日時点の情報です。最新の仕様・料金は各公式サイトでご確認ください。