LINEに日程調整AIが登場|忘年会の予約を逃さない飲食店の準備

先に結論
LINEの「日程調整エージェント」は、トークで「来週飲み会がしたい」と書くと、AIが候補日を出し、参加者の○△×の回答づくりやリマインドまで手伝う機能です。 2026年10月5日に「LINEラボ」から提供が始まりました(日本国内・LINE 26.15.0以上)。お店の予約まではしてくれません。
飲食店にとっての変化は、幹事の「日にちが決まった直後」にお店探しが始まることです。12月の宴会シーズンまでに、次の3つを整えておくと受け皿になります。
- LINEのトークで「日にち・時間・人数」を送れば予約の相談ができると、リッチメニューやあいさつメッセージに書いておく
- 宴会コースと個室・貸切の人数を、プロフィールやリッチメニューで見られるようにする
- 人数の変更や前日の確認を、電話ではなくLINEで受けられるようにする
「来月どこかで忘年会しよう」と誰かがグループに書いてから、日にちが決まるまで1週間。幹事をしたことがある人なら、あの面倒さに覚えがあるはずです。
その「日にち決め」を、LINEのAIが手伝うようになりました。2026年10月5日、LINEヤフーは、AIが候補日の提案から参加の回答、リマインドまで手伝う「日程調整エージェント」の提供を始めました。
この記事では、発表の中身を確かめたうえで、飲食店にとって何が変わるのか、12月の宴会シーズンまでに何を整えておけばいいのかを、居酒屋・ダイニング・焼肉店などの場面に落として整理します。予約まで自動になる機能ではないので、過度に構える必要はありません。ただ、幹事の動きは少し速くなります。
LINEの「日程調整エージェント」とは、どんな機能なのか?
友だち同士のトークで、AIが候補日の提案、○△×の回答の手伝い、回答期限前のリマインド、決まった予定のLINEカレンダー登録までを手伝う機能です。2026年10月5日に「LINEラボ」から提供が始まり、日本国内・LINE 26.15.0以上・13歳以上で使えます。
LINEヤフーのプレスリリースから、使い方の流れを整理します。
「AIにおまかせ」は、自分の予定から○△×を出す
参加者が「AIにおまかせ」を選ぶと、その人のLINEカレンダーに入っている予定をもとに、AIが回答を提案します。予定が重ならなければ「○」、前後に予定があれば「△」、重なっていれば「×」です。スマートフォンのカレンダーとの連携にも対応すると発表されています。
全員がそろわないときは、人ごとに再調整を提案する
全員が参加できる日がないときは、参加者ごとに「この日に変えれば参加できる」といった再調整の提案をします。イベントなど日程に関わる情報が必要なときは、Web検索も使って候補日を出すとされています。
使える人と、気をつけること
使えるのは日本国内で、LINEのバージョン26.15.0以上の人です。13歳未満は対象外です。LINEラボで機能をオンにして使う形なので、すぐに全員が使い始めるわけではありません。また、AIの出す内容が正確であるとは限らないという注意書きもあります。
幹事の日程決めは、これまでと何が変わるのか?
いちばん変わるのは、日にちが決まるまでの時間です。候補を考える、回答を集める、返事のない人に催促する。幹事がひとりで抱えていた作業の多くを、AIが肩代わりします。日にちが早く決まれば、お店探しも早く始まります。
これまでの幹事の動きと、日程調整エージェントを使ったときの動きを並べてみます。
- 幹事が候補日を5つほど考えて書き込む
- 返事がそろうまで数日〜1週間
- 返事のない人に個別に催促する
- 決まった日を各自がメモする
- 「来週飲み会がしたい」の一言で候補日が出る
- カレンダーから○△×の回答を提案
- 期限の24時間前に自動でリマインド
- 決まった予定はLINEカレンダーへ
「日にちが決まった瞬間」が、お店探しの始まり
日にちが決まると、グループの次の話題は「どこにする?」です。ここで幹事は、Googleマップで近くのお店を探したり、前に行ったお店のLINEを開いたりします。この流れの中で、すぐに空きを聞けるお店と、営業時間内に電話しないといけないお店では、幹事の手間が大きく違います。
日程調整エージェント自体は、お店の予約はしません。発表にも、お店を探したり予約したりする機能は書かれていません。それでも、日にち決めが速くなるほど、「決まったその場でお店に連絡したい」という幹事の気持ちは強くなるはずです。
日にちが決まった幹事は、お店にどうやって連絡するのか?
連絡の手段は、電話・予約サイト・お店のLINEの3つが中心です。グループのトークでずっと話していた幹事にとって、同じLINEの中でお店に「この日、8人で空いていますか」と送れるのは手間の少ない方法です。夜や休憩中でも送れるのも大きな違いです。
幹事がお店に連絡する時間帯を考えてみてください。仕事の昼休み、帰りの電車、夜遅くの自宅。どれも、お店が電話に出にくい時間か、営業が終わったあとの時間です。
電話だけのお店は「折り返し待ち」で順番が後ろになる
ランチの仕込み中、夜のピーク、閉店後。電話に出られない時間に連絡が来ると、幹事は「とりあえず別のお店にも聞いてみよう」と動きます。12月の金曜日のように席が埋まりやすい日ほど、最初に返事をくれたお店に決まりやすいのは自然な流れです。
予約の相談がLINEで来たときに、取りこぼしやすい3つの場面
LINEで受けていても、次のような場面で予約を逃しがちです。
- 人数だけが書かれていて、日にちや時間を聞き返しているうちに返事が途切れる
- 営業中に既読をつけたまま返信を忘れ、翌日になってしまう
- コースの内容や個室の有無を聞かれ、説明に時間がかかる
どれも、最初に何を送ってもらうかを決めておくことと、コースの情報を先に見られるようにしておくことで減らせます。
飲食店は、12月の宴会シーズンまでに何を整えておけばいいのか?
整えるのは3つです。LINEで予約の相談ができることを見える場所に書く、宴会コースと席の情報を先に見せる、人数の変更や前日の確認をLINEで受けられるようにする。どれも、11月の頭までに終えておくと、問い合わせが増える前に間に合います。
| やること | どこで | いつまでに |
|---|---|---|
| 「日にち・時間・人数・予算・お名前を送ってください」と書く | リッチメニュー、あいさつメッセージ | 10月中 |
| 宴会コース(品数・飲み放題の時間・価格)を載せる | リッチメニューの画像、ビジネスプロフィール | 10月中 |
| 個室・貸切の人数と、年末年始の営業日を書く | ビジネスプロフィール、Googleビジネスプロフィール | 11月の頭 |
| 人数変更・前日確認の文面を用意する | あいさつメッセージ、定型文のメモ | 11月の頭 |
① 「何を送ればいいか」を先に書いておく
幹事が迷わないように、リッチメニューの「宴会のご予約」ボタンや、友だち追加のときのあいさつメッセージに、送ってほしい項目を書いておきます。日にち・時間・人数・予算・お名前の5つがそろっていれば、1回の返信で空きを答えられます。
② コースと席の情報は、聞かれる前に見せる
「飲み放題は何時間ですか」「個室は何人まで入れますか」。宴会の相談でよく聞かれることは、リッチメニューの画像やプロフィールに載せておきます。10月21日にはLINE公式アカウントのビジネスプロフィールがリニューアルされ、紹介文や一部のパーツが変わるので、宴会の情報を置く場所はリニューアル後の画面で確かめておくと安心です。
③ 人数の変更と前日の確認も、LINEで完結させる
宴会の予約は、決まったあとにも連絡が続きます。「1人増えました」「1人来られなくなりました」。これを電話で受けると、営業中の手が止まります。人数の変更もLINEで受け、前日には確認のメッセージを送る形にしておくと、当日の無断キャンセルの予防にもつながります。宴会の無断キャンセル対策は、飲食店の無断キャンセル対策の記事にまとめています。
幹事から予約の相談が届いたら、どう返せばいいのか?
最初の返信で「空いているかどうか」と「次に何を決めればいいか」を伝えるのが基本です。空いていれば仮で席を押さえ、コースと確定の期限を案内します。空いていなければ、近い日の空きを2つ出すと、幹事がグループに相談しやすくなります。
返信の文面は、あらかじめメモに用意しておくと、営業中でも30秒ほどで返せます。
12月12日(金)19時から8名さま、個室でお席をご用意できます。
3日間、仮でお席をお取りしておきますね。
コースは「3,500円・2時間飲み放題つき」と「5,000円・2時間半飲み放題つき」の2つです。
コースと人数が決まりましたら、このトークにお送りください。
空いていないときは「近い日の空き」を2つ出す
満席のときに「その日は満席です」だけで返すと、幹事は別のお店を探し始めます。「11日(木)か15日(月)なら8名さまでご案内できます」のように、近い日の空きを2つ添えると、幹事はそのままグループに投げかけられます。日程調整エージェントで日にちを決め直すときの材料にもなります。
仮押さえの期限は、はっきり書く
宴会シーズンに「仮のまま連絡が来ない」席が増えると、ほかのお客さまを断ることになります。仮押さえは何日までかを最初の返信で伝え、期限の前日にもう一度声をかけると、席を無駄にしにくくなります。
前日の確認は、短く・答えやすく
前日の確認は、「明日19時から8名さまでお待ちしております。人数に変更があれば、このトークにお知らせください」くらいの短さで十分です。返信しやすい書き方にしておくと、人数の変更を当日の直前ではなく前日に知ることができます。
どんなお店なら、慌てて準備しなくてもいいのか?
日程調整エージェントは、まだLINEラボの機能で、使う人が少しずつ増えていく段階です。宴会や団体の予約を受けていないお店、予約をとらないお店は、今回の発表で急いで何かを変える必要はありません。年末の営業日を見やすくしておく程度で十分です。
すべてのお店に同じ準備が要るわけではありません。お店のタイプで分けてみます。
LINEでの相談が増えると、返信の手間も増える
LINEで予約の相談を受けると、電話より気軽に連絡が来るぶん、やり取りの数は増えることがあります。スタッフが少ないお店では、返信する時間を「15時と閉店後」のように決めておく、あいさつメッセージに「返信は営業時間外になることがあります」と書いておくなど、無理のない形を先に決めておきましょう。
配信を増やすなら、通数も見ておく
宴会の案内を常連さんにメッセージで送る場合、送った人数と回数をかけた数が通数になります。友だち300人に11月と12月で2回ずつ送れば1,200通です。無料の通数を超えないかは、ご自身のプランで確かめてから送ってください。
今回の発表を、お店の年末の準備にどう生かせばいいのか?
日程調整エージェントが広まるかどうかに関係なく、「幹事が連絡しやすいお店」にしておくことは年末の売上につながります。今回の発表は、LINEで予約の相談を受ける形を見直すきっかけとして使うのがちょうど良い向き合い方です。
LINEのAIは、これから日程調整以外の場面にも広がっていくと発表されています。お客さまの側でAIが段取りを手伝うようになるほど、お店の側は「連絡を受けたら、すぐに答えられる」ことが大切になります。
今週やることは3つだけ
- リッチメニューかあいさつメッセージに、「宴会のご相談は、日にち・時間・人数・予算・お名前を送ってください」と書く
- 宴会コースの内容と価格、個室の人数を、1枚の画像かプロフィールにまとめる
- 空きがあるとき・ないときの返信の文面を、スマホのメモに2つ用意する
電話の対応で手が止まる場面を減らしたい場合は、電話予約の対応に追われているお店の解決策も参考にしてください。居酒屋の公式LINEの使い方は、居酒屋向けのページにまとめています。
LINEやGoogleマップの仕様は、これからも変わっていきます。お店に関係のある変更が出たときは、このコラムでできるだけ早くお知らせします。
よくある質問
日程調整エージェントは、お店の予約まで自動でしてくれますか?
いいえ。2026年10月5日のLINEヤフーの発表では、できることは候補日の提案、参加可否の回答の手伝い、リマインド、個別の日程の再調整、LINEカレンダーへの登録までです。お店を探したり予約したりする機能は書かれていません。予約は、これまでどおり幹事がお店に連絡します。
日程調整エージェントは、今日からすぐ使えますか?
使えるのは日本国内で、LINEのバージョン26.15.0以上、13歳以上の人です。LINEの「LINEラボ」で機能をオンにしてから、トークのメッセージ入力欄の下にある「日程調整」から始めます。AI機能を初めて使うときは、情報の利用についての同意が必要です。
お店側(LINE公式アカウント)で何か設定する必要はありますか?
この機能は友だち同士のトークで使うもので、LINE公式アカウントの設定は変わりません。お店がやることは、日にちが決まった幹事から連絡が来たときに、LINEで予約の相談を受けられるようにしておくことです。
AIの「おまかせ」は、参加者の予定を勝手に見るのですか?
発表では、「AIにおまかせ」を選んだ人について、その人自身のLINEカレンダーの予定をもとに○△×の回答を提案するとされています。ほかの参加者の予定を見るものではありません。また、AIの出す内容が正確であるとは限らないと注意書きがあります。
LINEでの予約の相談が増えると、返信が追いつかなくなりませんか?
増える場面はあります。そのため、日にち・時間・人数・予算・名前の5つを最初に送ってもらうよう、リッチメニューやあいさつメッセージに書いておくのがおすすめです。やり取りの回数が減り、営業中でも返しやすくなります。
少人数のカウンターのお店でも、準備は必要ですか?
宴会や団体の予約を受けていないお店は、急いで準備する必要はありません。年末の営業日や予約の取り方をプロフィールに書いておくくらいで十分です。団体の予約を受けるお店ほど、今回の変化の影響を受けやすくなります。
出典・参考(2026年10月7日時点)
- LINEヤフー株式会社 プレスリリース「『LINE』、AIが友だちとの予定決めをサポートする『日程調整エージェント』機能を提供開始」(2026年10月5日)
- LINEヤフー for Business「ビジネスプロフィール リニューアルのお知らせ」
- LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント 料金プラン」(メッセージの通数の数え方)
記事の内容は2026年10月7日時点の情報です。最新の仕様・料金は各公式サイトでご確認ください。