AI・業務効率化

小さな店舗の業務効率化は、LINEから?手放せる電話と確認の連絡5つ

作成
ミセノテ編集部
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2026年9月26日時点
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約9分

先に結論

小さな店舗の業務効率化は、「毎日同じことを答えている電話」と「一人ずつ送っている確認の連絡」をLINEに移すところから始めるのが近道です。 施術や調理の手を止める回数が減り、そのまま接客に集中できます。

LINE公式アカウントで手放しやすいのは、次の5つです。

  • 営業時間・場所・駐車場などの問い合わせ
  • 予約の受付
  • 予約の変更・キャンセルの連絡
  • 前日の予約確認
  • 臨時休業や空き枠のお知らせ

一方で、クレームや体調に関わる相談など、人が声で答えた方がいい連絡は手放さずに残しておきましょう。

カラー剤を塗っている最中に、受付の電話が鳴る。手袋を外して出てみると「今日は何時までですか?」。電話を切って戻ると、次は「駐車場ってありますか?」。

小さなお店の業務効率化というと、レジや会計ソフトを思い浮かべるかもしれません。でも、美容室・ネイル・整体・飲食店・教室の店長さんの手をいちばん止めているのは、毎日同じことを答えている電話と、一人ずつ送っている確認の連絡ではないでしょうか。

この記事では、LINE公式アカウントで手放しやすい5つの連絡と、その具体的な設定の考え方、そして手放してはいけない連絡の見分け方をまとめます。

小さな店舗の業務効率化は、なぜLINEから始めるのか?

理由は、お客さまがすでにふだん使っているからです。新しいアプリを入れてもらう必要がなく、お店の連絡の入口をLINEにまとめやすい。電話で受けていた問い合わせや予約を、手が空いたときに返せる形に変えられるのが、いちばんの効きどころです。

LINEヤフーによると、LINEの国内の月間アクティブユーザーは1億人(2026年3月末時点)です。お店のお客さまの多くが、すでにLINEを使っていると考えてよいでしょう。

1億人LINEの国内月間アクティブユーザー(LINEヤフー調べ・2026年3月末時点)
通数外応答メッセージ・あいさつメッセージは、配信の通数に数えられない(LINEヤフーの案内)
30分例:1件3分の電話が1日10件あると、1日30分(あなたのお店の数字で計算してみてください)
店舗の業務効率化をLINEから考えるときの数字(LINEヤフー for Business の案内をもとに作成。30分は計算の例)

電話は「今すぐ」、LINEは「手が空いたとき」

電話とLINEのいちばんの違いは、返すタイミングを選べるかどうかです。電話は鳴ったらその場で出るしかありませんが、LINEなら施術やお会計が終わってから返せます。同じ問い合わせでも、手を止めずに済む。これが業務効率化の出発点です。

さらに、よくある質問には自動で返すこともできます。お客さまにとっても、営業時間外や夜遅くに気軽に聞けるのは便利です。

文字で残るから、「言った・言わない」が減る

電話の連絡は、受けたスタッフの記憶とメモにしか残りません。「来週の火曜に変えてもらったはず」「いえ、水曜と聞きました」。こうした食い違いは、お客さまにもお店にも気まずいものです。LINEなら、やりとりが文字で残るので、あとから見返して確かめられます。スタッフが交代しても、トークを見れば経緯がわかるのも助かるところです。

電話で受けている「同じ質問」は、LINEでどう減らせるのか?

営業時間・場所・駐車場・支払い方法のような「毎回同じ答え」の質問は、LINE公式アカウントの応答メッセージとリッチメニューで減らせます。決まった言葉に自動で返す設定と、いつでも見られるメニューを用意しておけば、電話で答える回数が少なくなります。

LINE公式アカウントの応答メッセージには、特定の言葉に反応して返す「キーワード応答」と、どんなメッセージにも同じ返事をする「一律応答」があります。返す時間帯を決めることもできます。

まずは、あなたのお店にかかってくる電話の中身を仕分けてみましょう。

電話の中身LINEでの置きかえ方手放しやすさ
営業時間・定休日応答メッセージ(キーワード「営業時間」)・リッチメニューとても手放しやすい
場所・駐車場リッチメニューに地図と駐車場の案内とても手放しやすい
予約したいLINEから予約できる仕組み手放しやすい
予約の変更・キャンセルLINEのトークで受ける・予約の仕組みで変更手放しやすい
体調や施術の相談人が答える(必要なら電話で折り返す)手放さない
店舗にかかってくる電話の中身と、LINEでの置きかえ方

キーワードは「お客さまの言い方」で3つずつ登録する

キーワード応答は、登録した言葉とメッセージが一致したときに返事をする仕組みです。お店の言い方ではなく、お客さまが実際に送ってきそうな言い方で登録しておくと、反応しやすくなります。

  • 営業時間:「営業時間」「何時まで」「定休日」
  • 場所:「場所」「アクセス」「駐車場」
  • 予約:「予約」「空き」「予約したい」

どんな言い方で聞かれるかは、これまでに届いたトークを見返すとわかります。

リッチメニューは「電話でよく聞かれる順」に並べる

リッチメニューは、トーク画面の下にいつも表示されるメニューです。ここに置くボタンは、電話でよく聞かれる順に並べましょう。いちばん大きなボタンに「予約する」、その横に「アクセス・駐車場」「よくある質問」。お客さまが電話をかける前に、自分で答えを見つけられるようになります。

営業時間外の自動返信は、そのまま使える例文から

閉店後や定休日に届いたメッセージには、一律応答で次のような返事を返しておくと、お客さまが「読まれていないのかな」と不安にならずに済みます。

応答メッセージの例文(営業時間外・一律応答)
メッセージありがとうございます。 ただいま営業時間外のため、自動でお返事しています。 いただいた内容は、次の営業日の午前中にスタッフが確認してお返事します。 営業時間:10:00〜19:00(火曜定休) ご予約は、下のメニューの「予約する」からいつでもどうぞ。
店舗の業務効率化に使えるLINE応答メッセージの例文(営業時間外)

予約の受付・変更・前日の確認は、どこまで自動にできるのか?

予約の受付と前日の確認は、LINEで予約を受ける仕組みを使えば、多くを自動にできます。お客さまが自分で空いている時間を選び、前日には確認のメッセージが自動で届く。店長さんが一人ずつ電話をかける手間がなくなります。変更やキャンセルも、トークで受ければ手の空いたときに対応できます。

予約をLINEで受ける方法は、LINE予約の機能のページで紹介しています。予約の電話で施術や調理の手が止まる悩みについては、予約の電話で手が止まるときのページもあわせて読んでみてください。

前日の確認を一人ずつ送る時間は、まるごと浮く

前日に「明日のご予約の確認です」と一人ずつ連絡しているお店は多いものです。1件2分でも、翌日の予約が8件あれば16分。これを毎日続けると、月に何時間にもなります。予約の仕組みから自動で送れるようになれば、この時間はまるごと浮きます。

変更・キャンセルは「トークで受ける」だけでも楽になる

予約の変更やキャンセルは、電話で受けるとその場で台帳を開く必要があります。LINEのトークで受ければ、手が空いたときにまとめて対応できます。「変更・キャンセルはこのトークでご連絡ください」と、予約のときに伝えておきましょう。

業種ごとに、手放しやすい確認の連絡

  • 美容室・ネイル・まつげ:前日の予約確認、カラーやデザインの持ち物の案内
  • 整体・鍼灸・エステ:前日の予約確認、初回の問診票の案内
  • 飲食店:宴会の前日の人数確認、コースの内容の案内
  • 教室・レッスン:前日のレッスンの確認、振替の受付の案内

どれも、今は電話や個別のメッセージで一人ずつ送っている連絡です。予約の仕組みやステップ配信で、決まったタイミングに自動で届くようにできないか考えてみましょう。

LINEのAIチャットボットは、小さなお店にも必要なのか?

最初から必要なわけではありません。LINE公式アカウントには「AIチャットボット(β)」がありますが、利用には有償のオプションが必要です。小さなお店なら、まずは応答メッセージでよくある質問を5つ自動にするだけで、十分に電話は減らせます。

LINEヤフーのマニュアルによると、AIチャットボット(β)は、登録したQ&Aの中から、お客さまの質問に合う答えを自動で選んで返す機能です。PDFや画像からQ&Aを作る機能もあります。利用には、有償の「チャットPro」オプションが必要とされています(2025年11月19日更新のマニュアルより)。

まずは「よくある質問5つ」を応答メッセージに

AIチャットボットを考える前に、次の5つを応答メッセージに登録してみてください。どれも、小さなお店でよく聞かれる質問です。

  1. 営業時間・定休日
  2. 場所・駐車場
  3. 支払い方法(カード・電子マネーが使えるか)
  4. 初めての人の流れ(持ち物・服装・所要時間)
  5. 予約・変更の方法

5つの答えの文章は、ChatGPTなどのAIに下書きしてもらい、お店の実際の内容に直すと早く作れます。質問の数が増えて応答メッセージで追いつかなくなったら、AIチャットボットを考えるのがちょうど良い順番です。

AIチャットボットを使うときも、答えの元はお店が作る

AIチャットボット(β)は、登録されたQ&Aから答えを選ぶ仕組みです。つまり、答えの質は、お店が用意したQ&Aしだいです。マニュアルでも、自動で作ったQ&Aは保存する前に確認が必要とされています。応答メッセージで答えを整えておくことは、あとでAIチャットボットを使うときの準備にもなります。

手放してはいけない電話・確認は何か?

体調や施術の不安、クレーム、急ぎの変更のように、お客さまの気持ちが動いている連絡は、自動に任せず人が答えます。業務効率化は「全部を自動にすること」ではなく、「人が答えるべき連絡に時間を使えるようにすること」です。

自動・LINEに任せてよい連絡
  • 営業時間・場所・駐車場
  • 予約の受付と前日の確認
  • 臨時休業・空き枠のお知らせ
  • よくある質問(支払い方法・持ち物)
人が答えたい連絡
  • 体調や施術についての不安・相談
  • クレームや、仕上がりへの不満
  • 当日の遅刻・急なキャンセル
  • 初めてで迷っているお客さまの相談
LINEや自動返信に任せてよい連絡と、人が答えたい連絡

迷ったら「その場で気持ちが動いているか」で分ける

自動にしていいか迷ったら、そのお客さまが今、不安や不満を感じているかを考えてみてください。「何時まで?」には自動の返事で十分ですが、「前回の仕上がりが気になって」には、人の言葉が必要です。LINEで受けた相談でも、必要なら電話で折り返す。この使い分けが、お客さまの信頼を守ります。

当日の遅刻や急なキャンセルは、電話の入口も残す

当日の遅刻や急なキャンセルは、お客さまも急いでいます。LINEを見るのが施術の後になると、次の予約の段取りに間に合いません。リッチメニューやプロフィールに「当日のご連絡はお電話で」と書いて、電話番号をすぐ押せるようにしておきましょう。すべてをLINEに寄せるのではなく、急ぎの連絡だけは電話に残す。これも業務効率化の一部です。

お客さまとのやりとりをAIに貼らない

返事に迷ったとき、お客さまとのLINEのやりとりをそのままAIに貼って相談したくなるかもしれません。しかし、やりとりには名前や予約の内容が含まれます。個人情報保護委員会は、事業者が生成AIに個人情報を入力する場合、利用目的の範囲内かを確認し、入力したデータが機械学習に使われないことなどを十分に確認するよう注意を呼びかけています。AIに相談するなら、名前や日時を消して「こういう相談が来たら、どう返すと良いか」と一般的な形で聞きましょう。

「いつ返すか」をスタッフで決めておく

LINEで問い合わせを受けるようにしたら、返す時間をお店で決めておきましょう。たとえば「開店前・昼休み・閉店後の1日3回」。こうしておけば、施術中に通知が気になって手が止まることもありません。お客さまには、応答メッセージで「お返事は営業時間内に順番にしています」と伝えておけば安心です。

今週から、何を始めればいいのか?

今週は、電話と連絡の中身を1週間メモするところから始めましょう。いちばん多い中身がわかったら、それを応答メッセージかリッチメニューに移します。一度に全部を変えず、1週間に1つずつ手放していくのが、続けやすい進め方です。

1週間のメモは、電話の横に紙を1枚置いて、「営業時間」「場所」「予約」「変更」「その他」に「正」の字を書くだけで十分です。

  • 1週目:電話と連絡の中身をメモする
  • 2週目:いちばん多い質問を、応答メッセージに登録する
  • 3週目:リッチメニューに「予約する」「アクセス」「よくある質問」を置く
  • 4週目:予約の受付と前日の確認を、LINEで自動にできないか考える

予約や問い合わせの対応で手が回らなくなっているときの考え方は、予約・問い合わせ対応で業務が回らないときのページにもまとめています。今のLINEの使い方で、どこが伸ばせるかを知りたいときは、3分でできる無料のチェックも使ってみてください。

よくある質問

LINEの自動返信は、無料で使えますか?

LINE公式アカウントの「応答メッセージ」は、あらかじめ決めた言葉に自動で返信する機能です。LINEヤフーの案内では、応答メッセージやあいさつメッセージは、配信の通数には数えられないメッセージとされています。月額料金はプランによって異なるので、公式の料金ページで確認してください。

電話での予約をやめても、お客さまは困りませんか?

電話をやめる必要はありません。LINEでも予約できるようにして、少しずつ移ってもらうのが自然です。電話に慣れたお客さまには、これまでどおり電話で受け付けていることを伝えておきましょう。

LINEのAIチャットボットを使えば、問い合わせは全部自動になりますか?

LINE公式アカウントには、登録したQ&Aから答えを選んで返す「AIチャットボット(β)」があります。LINEヤフーのマニュアルでは、利用には有償の「チャットPro」オプションが必要とされています。小さなお店なら、まずは追加の料金なしで使える応答メッセージで、よくある質問から自動にするのがちょうど良い始め方です。

自動返信だと、冷たい印象になりませんか?

文面しだいです。「自動でお返事しています」とはっきり書き、スタッフが確認して返す場合の目安の時間も添えると、お客さまは安心します。やわらかい言い回しは、ChatGPTなどのAIに下書きしてもらうのも一つの方法です。

どの連絡をLINEに移すか、どうやって決めればいいですか?

1週間だけ、電話や連絡の中身をメモしてみてください。「営業時間」「予約」「変更」「その他」のように分けて数えると、どれがいちばん多いかがわかります。いちばん多いものから移すと、効果を感じやすくなります。

お客さまとのLINEのやりとりを、AIに貼って返事を考えてもいいですか?

お客さまの名前や予約の内容が入ったやりとりは、そのままAIに貼らないのが基本です。個人情報保護委員会は、事業者が生成AIに個人情報を入力する場合、利用目的の範囲内かを確認し、入力したデータが機械学習に使われないことなどを十分に確認するよう注意を呼びかけています。

出典・参考(2026年9月26日時点)

  1. LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント」(月間アクティブユーザー数・通数に数えられないメッセージ)
  2. LINEヤフー for Business「応答メッセージ」マニュアル
  3. LINEヤフー for Business「AIチャットボット(β)」マニュアル
  4. 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(2023年6月2日)

記事の内容は2026年9月26日時点の情報です。最新の仕様・料金は各公式サイトでご確認ください。

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